野良猫
写真賞
2023
野良猫写真賞とは
野良猫写真賞は、どなたでも参加可能な写真賞です。
この賞は以下のような写真を対象としています。
□野良猫・地域猫・保護猫がたくましく生きる姿
□人間社会と野良猫・地域猫・保護猫の関わり方
こうした瞬間を皆さまと共有することで、野良猫・地域猫・保護猫の未来を問い直すヒントが写真から得られるのではないか。そうした希望を作品の中に探していくことを目的としています。
野良猫の問題は一見「猫の問題」のように思えますが、「飼うことを辞めた人」「野良猫に餌を与えている人」「野良猫から迷惑を被っている人」などが関係していることからもわかる通り、実は「人間の問題」なのです。やみくもに猫を可愛がるのではなく、自分たちが暮らす社会の一部として、今一度猫を撮影する時間を楽しんでいただければ幸いです。
以上のことより、審査に関しては写真のテクニックというよりも、野良猫・地域猫・保護猫が輝く瞬間を大事にした作品の選定に重きを置きます。
(2023年6月15日追記)
日本全国には、猫を飼っている方や飼っていない方、野良猫の保護活動をされている方や野良猫の被害を受けている方など様々な立場の方がいらっしゃいます。
そうした様々な立場の方から、野良猫写真賞へのご指摘やご意見をいただき大変感謝しております。
この写真賞では、「野良猫・地域猫・保護猫が輝く瞬間」をテーマに応募を募ってきましたが、現実的には輝く瞬間だけでは問題の本質は見えてこないと私たちも考えました。
そこで、この度猫の置かれている現実を取り上げる「リアリティ部門」を新設いたしました。
応募方法
●締切
□2023年09月10日 (日)
※作品提出・応募締切は日本時間09月10日午後24時にクローズします
●募集内容
□猫をテーマにした写真
●写真部門
□アート部門 *アートを感じる猫写真全般
□リアリティ部門 *猫の現実を浮き彫りにした作品
□ポートレート部門 *猫の印象的な肖像写真
□アクション部門 *決定的な瞬間や躍動感あふれる動き
□野生猫部門 *野猫、ヤマネコなど人間の生活圏外にいる猫写真
□コミュニティ部門 *猫と人のふれあい全般
□ユーモア部門 *猫のユーモラスな表情や動作など
*写真作品を受け取ったのち、審査員が作品の部門を判断します
●作品展示*日本全国のさまざまなエリアで開催予定
2023年10月24日(火)~10月31日(火):モンベル御徒町店サロンスペース
2023年11月11日(土)~11月19日(日):モンベルヴィレッジ立山店サロンスペース
2023年12月9日(土)~12月17日(日):モンベル南阿蘇店サロンスペース
*展示期間相談中の施設
□株式会社アンサーノックス(山梨県)
□専念山功徳院幸福寺(山梨県)
□招き猫美術館(岡山県)
●賞与
□グランプリ:受賞作品A2サイズの作品プリント贈呈と展示会での展示。審査員の近藤健士氏から対馬近海で獲れた海の幸を贈呈します。
□アートカテゴリー1位受賞者には、井上奈奈氏からサイン付き絵本「ウラオモテヤマネコ」を贈呈。ユーモアカテゴリー1位受賞者には、沖昌之氏からサイン付き写真集「必死すぎるネコ」を贈呈。ポートレート1位受賞者には、竹内洋岳氏からオリジナルデザインの起き上がり小法師「山登り猫」を贈呈。アクション&コミュニティ1位受賞者には、柏倉陽介氏から「動物保護に関わる写真集」を贈呈(9月完成予定&サイン付き)。
□入選:約50の入選作品を予定し、一部は展示会での展示をします。
協賛
●参加費(寄付金)
□応募作品のアップロードの前に、下記の「寄付する」ボタンから1000円をお支払いください。
★寄付金の使用用途について
現在、対馬には野良猫を地域猫として管理するシステム が根付いていません。地域によっては多頭飼育崩壊も多発しています。絶滅危惧種のツシマヤマネコとペット飼育から生まれた野良猫が同じ島で生きていくことで当然のように問題も生じてますが、どちらの命が大切という判断はできません。この混沌とした状況を変えるべく、 野良猫写真賞で得られる寄付金をもとにして、以下の対策を講じます。了承された方のみ、写真賞にご参加くだ さい。
■対馬の野良猫に対するTNRの実施推進(*1)
■対馬における地域猫活動の実施推進(*2)
■ツシマノラネコの現状発信
■保護猫譲渡情報の発信(*3)
*1=Trap Neuter Return(捕獲、避妊去勢、戻す)を 略してTNRと呼びます。実施に関しては、関係する自 治体や他の団体と協力して行うことを想定しています。 *2=TNR後に地域で管理する個体を地域猫と呼んでいます。実施に関しては、関係する自治体や他の団体と協力して行うことを想定しています。 *3=団体内で野良猫を保護したときのみ一時的に保護猫として預かり譲渡先を探します。野良猫の持ち込みは受
付致しかねます。
●参加方法
□参加費を寄付後、応募フォームから必須情報と15MB以内の写真データを送信してください。入賞者と入選者には展示会にあたって、写真の印刷用高画質データをご提出いただきます。
●結果発表
□2023年9月下旬を予定
●主催
主催にあたっては、長崎県対馬に拠点を置く『自然共生団体ツシマノラネコ』が中心となり開催いたします。こ の団体は、長崎県対馬島内の野良猫(管理者がいない猫 たち)をなくすことをゴールとして集まった民間ボランティア団体です。
★主な活動内容は、野良猫の無計画な繁 殖をなくし、野良猫増加による交通事故や糞尿被害、対馬のみに生息する絶滅危惧種ツシマヤマネコへの影響を減らすことです。ツシマヤマネコへの影響としては主に以下が挙げられます。
■縄張りやエサになる生き物の取り合い
■野良猫からの感染症(猫エイズや猫白血病etc)
■野良猫との争いによる負傷や死亡
2023年度 野良猫写真賞応募要項
参加費(寄付金)のお支払いは以下からお支払いください。
たくさんのご応募をありがとうございました。2023年度野良猫写真賞の参加は締め切りになりました。結果発表は10月10日(日本時間午前10時)を予定しております。入選者には写真賞実行委員から入選の通知をメールにて差し上げます。入選作品は2023年10月24日から始まるモンベル御徒町店サロンスペースでの写真展に展示されます。また、自然共生団体ツシマノラネコへのご寄付はいつでも受け付けております。上記の「寄付する」ボタンからお願いいたします。
審査員
猫好き審査員たちがそれぞれにとって特別な猫写真をセレクトします。
自然共生団体ツシマノラネコの活動について
対馬には数千頭のノラネコがいると言われています。この数字を聞いても正直あまり驚かないくらい、どこででも見かけると思います。
見慣れてしまうと違和感を覚えなくなるどころか、対馬らしい風景だなとさえ感じます。
でも時折、目が潰れていたり黄緑色のドロリとした鼻水を垂らして息をしづらそうにしていたりするネコを見かけます。そうした状況はよくないような気がしています。対馬では畑をやっている人も多く、フンが臭くてたまらないという話をよく聞きます。夜、家の周りでネコがケンカをして唸りあっていることもよくあります。盛りのついたネコはとにかく声が大きいです。ネコのフンを介した人への感染症のリスクもあります。例えば、妊婦がネコのフンを触り、トキソプラズマ症にかかると子供が水頭症になる可能性があります。
ネコへ思いを馳せている人は、不遇なノラネコがかわいそうだと言い、時にはエサをあげたりします。ネコの被害を受けている人は、ネコが今すぐいなくなってほしいと願い、時にはネコを追っ払ったり、いじめたりしています。さまざまな思いが取り巻く中、ノラネコの数はまったく減っていません。この状況を少しでもよくしたいと思い、ツシマノラネコの活動を始めました。共感を得ることが大事だと考え、さまざまなイベントを通して、この対馬の今を伝えていきたいと考えています。
ネコは愛玩動物であり、野生動物ではありません。自分たちで生きていくことは難しく、人に頼って生きています。ノラネコがいることは今や当たり前ではなく、解決すべき課題だと思います。
加えて、ネコに対する人々の思いの違いによるトラブルも起きています。ノラネコにせめてもとエサをあげる人と、ふん尿被害に困っているネコ嫌いな人々の間の軋轢。表には出なくても、裏で苦情を言い合っている場合もあります。ノラネコがこれ以上増えず、人への被害がなくなり、少なくとも今いるネコがちゃんと生きていけることが重要であり、目指すべき方向はみんな同じだと思います。ノラネコは殺処分すればいいじゃないかという意見もありますが、昨今は殺処分を減らす動きが全国的に起きており、長崎県でも県知事による殺処分ゼロを目指す公約が掲げられています。これは、殺処分に賛否両論あるものの、そこにある命をただ処分したくないと多くの人が思っているからだと思います(病気など例外はあります)。
こうしたさまざまな意見の相違が絡み合って、結局ノラネコへの対応が前に進んでいません。
ネコの問題は、地域の問題であり、そこに住む人が関わらない限り解決していかないものです。エサを無秩序に与える行為がノラネコを増やす一因になっているのは事実です。しかし、そこばかりを責めて”あなたのせいでノラネコが増えて全ての問題が起きている”と言っても、ノラネコは残飯なども漁るので根本的な解決にはつながらないと思います。
いま目の前にいるノラネコをこれ以上増えないようにして、すべての人が満足できるようにお互いにコミュニケーションを取っていくことが大事です。
関心のある方がいらっしゃったら、是非ツシマノラネコのInstagramアカウントのフォローをお願いします。また活動への参加もお待ちしています。
人に一番身近な存在であるネコとの共生が、人と動物そして島の自然との共生の根っこにあるものだと思っています。
自然共生団体ツシマノラネコ